高齢社会を日本の強みに!
大阪7区

高齢社会を日本の強みに!

「日本が欠点と思っていることを、世界の国々は我が国の長所と思っていることが散見されます。その筆頭に来ると私が思うのは『高齢社会』です。」 テレビで国会の予算委員会中継を見ながら、2020年2月3日に安倍総理へ現職議員とし […]

「日本が欠点と思っていることを、世界の国々は我が国の長所と思っていることが散見されます。その筆頭に来ると私が思うのは『高齢社会』です。」

テレビで国会の予算委員会中継を見ながら、2020年2月3日に安倍総理へ現職議員として質問したことを思い出しました。高齢化率29.1%の日本が「高齢社会」を強みにできると考える理由は次の3つです。

①世界トップクラスの超高齢社会国であること

②多くの先進国は「高齢社会」へ向かっている自国の将来に対し不安をもっていること

③高齢社会を一番に実現したのだから日本は「健康でいられるノウハウを持っている国」と世界が思っていること。

このように考えると、今こそ我が国は「高齢社会」を強みにするべき時が来ている!と言えるのではないでしょうか。

日本の労働人口(15歳~64歳)は少子高齢化により1995年をピークに減少し、2025年には5274万人に減少すると見込まれています。(内閣府2022年:高齢白書)

国は「異次元の少子化対策」を訴えて政策課題に取り組んでいますが、その効果は出てくるうちには残念ながら数十年の時がかかることになるでしょう。即効性があるのは「高齢社会」を逆に強みに変えることはないでしょうか。元気で活動できる高齢者を増やしていく政策のうち、働く意欲をお持ちの方には社会との接点を積極的に持っていただくようにしていく。「高齢社会」を前向きに捉えた社会構造の変革に取り組み、その明るい高齢社会を実現し、そのノウハウを世界に発信することによって日本経済を回していく。高齢者の強みには「知識と経験が積みあがってくる」ことです。逆に弱みは「体力が衰えてくる」ことです。これから日本を発展させるためには、「知識と経験」をビジネスモデルにする産業を育てていくことです。そして弱点である「体力の衰え」は、DX(デジタルトランスフォーメーション)などのデジタル技術で補っていくのです。

では、日本の将来の基幹産業には、何が向いているのでしょうか?私は「健康と医療」の産業だと考えています。

その理由は

①高齢社会にある日本人自身が最もメリットを感じる産業である

②コロナ禍で、世界の人々は健康のありがたみを実感。多くの人がモノより、健康というコトにお金を 使いたいと思い始めた

③技術力に優れているので日本から発信される高齢社会に適した情報は信用できる

の3点が考えられます。

例えば、製薬産業を例に考えてみましょう。消化力のある若い人と消化力が落ちてきている高齢者の方と、同じ形状の薬を飲むには無理があるのではないでしょうか?このように考えて、高齢社会に向いたモノをそれぞれの産業で取り組んでみる・・・それは日本にしかできないビジネスモデルになるはずです。また「健康」と「観光」をかけ合わせていけば、日本に健康を得ようと旅で訪れる人も、世界から今後もっと増えてくることになるでしょう。

日本が欠点と思い込んでいる「高齢社会」と正面から向き合うことが大切です。高齢者が生き生き楽しそうに人生を過ごす社会になれば、若者は将来に希望が持てるようになり、年を重ねるごとに恐怖を覚える人は減少するでしょう。

「人間が、自然界において動物以上の存在になれたのは、弱点を利点に転化しうる非凡な天賊の才能による」

(エリック・ホッファー)

高齢社会」を強みに変える才能を発揮すべき時は今!だと私は考えます